被災地からの復興~大規模災害復興における、協調融資の有用性

協調融資とは、シンジケートローンとも呼ばれる、複数の金融機関が1つの契約書に対して強調して「協調融資団」を組成して、資金提供を行う融資形態の一つ。通常の、借り手と貸し手が1対1の融資契約の場合、借り手はおのずから、貸し手の資金範囲を超えた借り入れは行うことが出来ないが、協調融資では、複数の金融業者が強調することで、巨額の資金調達に応じることができる。
協調融資の場合、貸し手側の、融資条件は均一で、具体的には「主幹事」と呼ばれる金融機関より取りまとめ役をする、「アレンジャー」が、融資団内部の調製を行って、各企業に対して、利率や期間の設定を行い、複数の金融機関が一つの融資を分担する。
協調融資では、一般の融資と異なり、借り手は巨額の資金を調達でき、貸し手は債務不履行によるリスクを分散することができると言うメリットを持っている。中小企業など、資金の総額が小さい事業体の場合は、協調融資にかかる手数料が負担となり、余り馴染まないが、他方、巨額の資金が無いとできないような事業には、非常に適した資金調達方であると言える。その、最も分かりやすいのが、災害復興時における、復興資金の調達であろう。阪神大震災の際の、復興資金総額は10兆円と言われており、このような大規模災害にかかる復興資金の調達に、協調融資という仕組みは大変適している。
また、東日本大震災は、近代日本の受けた広域自然災害として最大規模のものであり、2012年現在の試算でも、その復興費用は25兆円を上回るのではないか?といわれている。自然災害に加えて、原発事故という難しい課題を抱えて、復興は長期に渡るものと予想され、それ故に、国債にその負担を求めるべきではない、という有識者もいる。増税による、国民の負担が、財布の紐を固くして、日本全体の経済が冷え込んでしまうことが心配される。被災以前より厳しい経済状況が続いている日本の財政界を考えると、復興への道のりは並ならぬ険しさであろうといえるだろう。
こうした中、内外の金融各社は、被災地の支援と復興の目的で、協調融資団を組成し、復興資金調達に動き出している。現地の商工信金や地方銀行などを支援して資金を流し、住居地、耕作地におけるガレキ処理や、事業所の再建、雇用創出などの整備資金として、地元の復興へとつなげていこうという考えだ。各国からの支援財団も組織されており、それらの活躍が期待されている。

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