融資のリスケジュール~「返したいのに返せない」時に

平成不況といわれる昨今、企業の業績が悪化したことで、金融機関から融資された事業資金の返済が困難となり、借金地獄に陥っている企業が後を絶ちません。このまま、こうした状況が続けば遠からず破綻する恐れがある、というときに、借金の整理をすることで立て直しを図る手段の一つがリスケジュール(略して「リスケ」)です。
もう少し具体的に説明しますと、現金と利息を払っていた借金について、「○年間だけ、利息だけの支払にしてください」とお願いする、あるいは、いくつかの借り入れを1本化することで支払の負担を軽減するなどの方法があります。まれに、「リスケは踏み倒しの1種」と誤認されたりしていますが、あくまでも、返済が困難になったときに、返済額を軽減することで経営の健全化を測ることが目的で、踏み倒しとは違います。「返したいのに返せない」ときに、倒産を避けるためにとる手段の一つです。簡単な方法ではありませんので、実行を検討するのであれば、資金調達に関する経営アドバイザーなどと入念に相談を行ってからにするべきでしょう。
リスケの実行はタイミングが重要です。業績の悪化が進んで、どう頑張っても回復が見込めず破綻寸前になってからリスケを検討しても間に合いません。申し出を受けた金融機関側からも協力して貰えなくなります。交渉してリスケを行うときは、立て直し効果が見込めるうちに断行する必要があります。また、金融機関からの合意を取り付けたら、立て直しのための計画を速やかに実行し、必要であればリストラなども行い、現実的に立て直し実績を上げる必要もでてきます。
金融機関からの協力を受け入れていただけない状況では、強制的に返済をストップしてリスケジュールを行うケースもあります。前者をソフトリスケジュール、後者をハードリスケジュールなどと読んだりします。後者はリスクも高く、金融機関からも強い態度で返済を迫られたり、法的な手続きに移行するなどの圧力がかかります。新たな借り入れが困難になりますし、連帯保証人にも同様な影響が出ますから、連帯保証人との連携がとれないと行えない方法です。
リスケを行うと、金融機関の格付けが下がるなどのデメリットもあります。そうした点も正しく理解したうえで慎重な検討を重ねて行うべきものです。リスケを行ってなお経営が困難な場合は、担保不動産の処分などまでを含めた本格的な立て直しの検討も必要となるケースもあります。

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