正しく覚えるプロパー融資とその効率的活用法

プロパー(proper)とは、「正しい」「本来の」「特有の」という意味があります。よく使われているのは、新卒で入社して、そのまま同一企業で働いているような生え抜きの社員を表す「プロパー社員」という言葉でしょう。
今回登場する「プロパー融資」に関しては、「特有の」という意味合いが強いと考えます。こちらは、銀行が独自で行なう融資のことだからです。独自という意味には二種類あり、ひとつは政府系の金融機関を介さない融資であるという意味合い、もうひとつは保証機関の保証がない融資である、という意味合いです。どちらかというと、後者で使われる場合が多いのではないでしょうか。
保証機関の保証がないというのは、銀行側である程度のリスクを負っているということになります。保証機関を介していれば、返済不能になったとしても、銀行は保証機関から代理の返済を受けることができるのです。その保証がないのですから、かなりのリスクといえるでしょう。
ですから、プロパー融資は、企業はかなりの信用がなくては受けられないでしょう。起業したばかりの企業では難しく、起業して数年が経ち、その間にある程度の実績を残し、銀行との取引で信用を上げていった企業でしから受けられない融資といえるでしょう。
ただし、銀行側からプロパー融資を勧められた場合は、積極的に利用するとその後が有利になる場合があります。というのも、保証機関を介した融資は審査が通りやすいので、こちらの枠はなるべく残しておいて、先に審査が厳しいプロパー融資を受けるほうが、後に資金繰りが厳しくなることを考えると有利といえるからです。各金融機関とコミュニケーションをとりながら、慎重に融資計画を練っていきたいものです。

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